こんだくたァ!

ベルリンにて武者修行中の指揮者。タクトと共に人生絶賛棒振り中。音楽や留学、海外情報、日々の生活など、鉛筆からロケットまで。

ドイツの音楽大学留学のメリット・デメリット【留学】

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留学したい!けど何をどうしていいのか、右も左もさっぱりわからない…。

ただただ不安だけが募る…。

そういう人って多いんじゃないでしょうか。

 

かくいう自分も、ドイツに行こうと決めてから、現地の情報を収集しようと必死でした。

インターネットで、ブログに書いてある情報なんかめちゃくちゃ読み漁りましたもん。

これからドイツ留学を考えている方に、そんな僕の経験でも、少しでも役に立つ情報を残せたらなと思い、

留学向けのコンテンツも更新していこうと思ったのが、このブログを始めたきっかけの一つでもあります。

 

音大留学なんて人生に何も関係ないという一般の方も、「へーこういう世界があるんだー」と眺めてみても面白いかもしれません。

 

ということで第一弾はこちらから。

 

 

ドイツ留学のメリット

Oberwesel Germany

学費が安い

なんといってもこれ。僕にとってはこれが決め手です。笑

さすがに授業料無料は減ったようですが、それでも年間1600ユーロ(20万円程度)とかで学校に通えます。

イギリスとかアメリカのような英語圏の学校だと、下手したら400万くらいしますからね…

 

ちなみに他のヨーロッパ諸国と比べて、生活費もそこまで高くないのでとてもリーズナブルです。

生活費や学費すべて足しても、間違いなく日本の私立音大に通うより安いです。(真顔)

 

 

www.conductor-berlin.com

 

クラシックの伝統国

bach

バッハ、ベートーヴェン、ウェーバー、メンデルスゾーン、シューマン、ブラームス、R.シュトラウス…皆ドイツ出身の作曲家。

ドイツ語圏に広げると、ハイドン、モーツァルト、シューベルト、シュトラウス父子、マーラーなどなど…。

 

クラシック音楽におけるドイツ系作曲家の重要度はとても高いですよね。

そのロジカルな音楽理論は、クラシック界の主流とも言えます。

また楽器の音色の方向性も、独自の伝統があります。

 

もちろん学校や先生にもよりますが、ドイツ音楽の伝統を教えてくれる先生がとても多いです。

ドイツ音楽やりたい!ドイツのオケ、プレイヤーの音が好き!という人は間違いなくドイツ圏!

 

ドイツ語を学ぶ機会

German Flag

ドイツ語。役に立ちそうな、立たなさそうな、何とも言えない言語。

ドイツ語を母語としている国はドイツの他に、オーストリア、スイス、リヒテンシュタインですが、他にハンガリー、チェコ、一部ポーランド、バルト三国なんかも通じます。

 

オランダ語なんてドイツ語の方言みたいなものらしいです。全く理解できないですが。

僕は普通に間違えてポーランド人との会話中に気づいたらドイツ語使ってたことがありますが、何事もなかったかのように会話を続けてくれました。てへぺろ。

意外と色んな国で使えます!

 

また音楽をやる上で、言語とのかかわりは外せません。

ベートーヴェンの音楽とドイツ語の文法や発音、アクセントやイントネーションは切っても切れない関係にあります。

よりクラシック音楽の伝統を身に染みさせたいなら、大事です。

 

歌劇場やオーケストラの数が多い

orchestra

もちろん町によりますが、けっこう小さい町ですら、必ず一つは歌劇場があります。

大きい都市になるともう2、3か所。プロのオーケストラも複数なんてざら。

 

例えばベルリンだと、大きい歌劇場が3つ、オーケストラも

ベルリンフィル、ベルリン放送響、ドイツシンフォニーオーケストラベルリン(DSO)、コンチェルトハウス管弦楽団(旧ベルリン交響楽団)と

世界でも有数のオケが4つ、他にも様々なオケが活動しています。

 

また世界的なオーケストラがよくツアーでやってきますし、ソリストや室内楽もめちゃくちゃすごい人が入れ替わり立ち替わりで来ます。

 

しかも恐ろしいのが、それらがすべて破格の値段で観れること。

学生なら10ユーロ前後、一般の方でも30~40ユーロ出せば満足出来る席で鑑賞できます。

日本だったら2~3万円…。

良い音楽をたくさん吸収できる機会が詰まってるのです!

 

またそれだけ劇場やオケがあるということは、それだけの働き口があるということ。

もちろんハードルはとてつもなく高いですが…。

 

他のヨーロッパの国に簡単に行ける

Alpenpanorama - Panoramic view of The Alps

ドイツで一度ビザを入手すると、シェンゲン協定内の国ならビザなし、出入国審査なしで行き来できます。

東京から埼玉に行くような感じ。

 

シェンゲン協定はイギリスを除くほとんどのヨーロッパ諸国が加盟しており、ほんとにお出かけ気分で外出れちゃいます。

例えばベルリンからだとチェコのプラハやオーストリアのウィーン、ポーランドはバスで20~30ユーロ。

イタリアなんかも飛行機で100ユーロあれば往復できます。

北海道行くより安いやんけ。

 

せっかくなら色んな国を見て、感性や経験を養いたいですよね。

 

ドイツ留学のデメリット


留学すること自体のデメリットとしては

 

・日本での活動を休まなくてはいけない。

・ホームシック、文化の違いに馴染めない可能性。

・今までのやり方を180度変えられる危険性。

・テロ。

 

などありますが、ドイツ固有のデメリットは特にないような気がします。

日本食も手に入りやすいし、他の国より物価安いし…(金ばっか)

 

倍率が高い

Crowd

強いて挙げるとすれば、これです。

上記の通り、音楽留学の受け入れ先としてとても充実してるので、志願者がめちゃくちゃ多い。

人気の学校に入るには、基本的に40倍以上の倍率を覚悟した方がいいでしょう。

田舎の小さな音大ですら科によっては10倍くらいあります。

ドイツの音大に入りたくて来たけど、結局入試に受からずビザが切れて帰国…そんな人が後を絶ちません…。

ああおそロシア…。(ドイツなのに

 

その他

レパートリーの比重が、多少ドイツものの割合が大きいくらいでしょうか。

それでもフランスやイタリアに比べたら、まんべんなく色んな曲をやりますが。

(そもそも日本の音大もかなりドイツもの偏重)

 

また行く都市によっては卒業後残って働くのが難しい都市もあります。

ビザの許可がなかなか下りないんですって。

それでもイタリアやスイスのように、音楽界での外国人排斥運動はまだありません。

 

他には旧東側の都市、特に田舎町に行くと、まだアジア人差別も残っているようです。

逆に言えば、それ以外の町はそこまであからさまに差別を受けることはあまりないでしょう。

 

あと大きな町は思ったよりきれいじゃないですね。景観も衛生的にも。

ヨーロッパ!華やか!中世の街並み!ベルバラ!みたいなノリで来ると必ず後悔します。

ベルリンなんてドブのかほりと落書きの町

ドレスデンなんかはきれいですよ。

 

まとめ

ということでドイツの音大に留学するメリットとしては

・学費が安い。生活費が安い。

・ドイツ音楽の伝統を学べる。

・ドイツ語を学べる。

・演奏会をたくさん聴ける。

・ヨーロッパの他の国に旅行しやすい。

 

デメリットは

・倍率が高い

 

実際こちらに住んでみて思いましたが、本当にいい国です。

音楽留学するなら真っ先におすすめします。

 

あとはあなたの気持ち次第。

 

美味しいビールが待ってますよ。 

 

 

www.conductor-berlin.com