僕が人生で初めてベルリンに来たとき、絶対やってみたいことがありました。
それはベルリンフィルを安く聴くこと!
ベルリンフィルには立ち見席というものがあるらしいと。
日本だと何万もする演奏会を、たった1000円で聴く喜び…ステキやん…。
しかし問題が一つ。取り方がわからない。(そもそも論)
英語もドイツ語も自信なし。
ネットで探しても詳しい情報も見当たらず…
僕の場合、結局現地の友人のおかげで買い方を覚えたものの、現地に知り合いのいない旅行者の方々は不安に思う方も多いはず。
ということで、初めての方でも安心できるよう、立ち見席の取り方を徹底解説!
ベルリンフィル立ち見席(Stehplatz) の買い方
立ち見席の概要
立ち見席はドイツ語でStehplatz 、シュテープラッツと発音します。テーの部分にアクセント。
大抵はホールの一番後ろ、場合によっては上手の上の方も開放されます。
チケットにいずれかの指定があるので守りましょう。
音響は多少遠いですが、バランス良く聴こえてくるので悪くないです。
一人一枚、公演によりますが、10ユーロ前後です。
買いに行く時間帯
立ち見席は当日、公演前の夜の部の窓口(Abendkasse アーベントカッセ)でしか販売されません。
裏を返せば、どれだけチケットの売り切れた人気公演でも、当日の頑張り次第でチケットを手に入れることが出来ます!
ベルリンフィルのチケット窓口(Kasse) は 開演の1時間半前に開きます。
20時開演なら18時半。
基本的にはこの窓口が開く時間を目指して向かえば買えると思いますが、人気公演の場合は売り切れることも。
人気公演かどうかなんてわからん、という人は公演数週間前からちょくちょくベルリンフィルのホームページをチェックしてみてください。
早いタイミングですでに売り切れてる場合は注目度の高い公演なので、早めに並んだ方がいいです。
また記念演奏会や1日しか催されない公演(通常は2~3日)は早く並ばないと売り切れることが多いです。
逆に前日でも売れ残ってる場合は立ち見が売り切れることはあまりないどころか、場合によっては販売されないことも。
その場合Besondersplatz(ベゾンダースプラッツ=特別席)という照明席が開放されるケースもあります。
窓口で立ち見席を頼むと、Besondersplatzならあるよと向こうから案内されるので心配無用。
お値段は20ユーロほどと少し高め。
人気公演の場合一概には言えないのですが、僕の経験上窓口の開くさらに1時間半前に並べば、95%大丈夫です。
20時開演なら17時。
例えばゾフィー・ムターの芸歴〇十周年記念コンサートのときは、17時が運命の分かれ道でした。17時以降に並んだ人は涙を飲んでました。
ただ、そこそこの人気公演なら窓口が開く30分前で十分。
あまり早くに行っても誰もいないし、匙加減は正直慣れも必要なので難しいところ…。
立ち見席の並び方・買い方
並ぶ場所
そもそもベルリンフィルの本拠地フィルハーモニーには大きく分けて二か所入口があります。
そのうち並ぶのはバス停(Philharmonie駅)がある側。
UバーンやSバーンの駅(Potzdamer platz駅)から向かう人も多いと思いますが、そちら側から並んでも何も起こりません。
(というか誰も並ばない)
僕は初めてのとき、このトラップでテンパりました。
こっち側。バス停が目印。
間違ってこちら側に並ばないように。開演前と終演後にいつもバラライカを弾いてるおっさんがいる。(画像左下)
ちなみに小ホールの入口も見た目が似てるので、間違えないように注意してください。
僕はうっかり並んだことがあります。
暖かい季節は窓口が開く直前まで扉に鍵がかかってるので、扉の前でひたすら待機。
地べたに座れるシートや、暇つぶしアイテムがあるとはかどります。
冬場は早めに扉を解放してくれることが多いので、大抵入って左手のソファーに順番に座って並び、窓口が開きそうなタイミングでそちらに移動します。
いずれの場合も割り込んでくる輩がよくいるので気を付けてください。
特に冬場は、ぼーっとしてると、ソファーから窓口に移動する過程でごぼう抜きされます。
扉を入った図。この左手にソファー。たいていこの右側の窓口が開きます。
窓口の前で並んでると係りのレディが「なんのチケットをお求めですか?」的なことを聞いてくるので、しゅてーぷらっつ!と叫びましょう。声高らかに。
Stehplatzが販売されない場合や、人数的に購入できない場合はこのとき説明があります。
販売されない場合は諦めずに窓口に向かいましょう。Besondersplatzのチャンスがあります。
人数的にアウトの場合は、大量に湧くダフ屋と交渉するしか道はありません。
窓口にたどり着けばあとは買うだけ!
「立ち見席ください」はドイツ語で
「Ich hätte gern einen Stehplatz!」(いひ へって げるん あいねん しゅてーぷらっつ!)
「Stehplatz bitte!」(しゅてーぷらっつ びって!)
上の方が丁寧です。
もちろん窓口の人は必ず英語も出来るので、そちらでも可。
立ち見席購入後
フィルハーモニーの周辺施設
窓口の開くタイミングで開場も始まるので、中で飲食するもよし(高め)、CD売り場を眺めるもよし、探検するもよし。
ただ開演まで1時間以上あるので、少し外へ出かけてみてもいいかもしれません。
バス停側の出入り口を出てすぐ右側は、ベルリン最大の公園Tiergarten(ティーアガルテン)があります。
天気のいい日はお散歩してみてください。くれぐれも迷子にならないよう。
あとその辺に生えてるキノコは食べれるそうです。(非推奨)
近くにショッピングモールもあります。
Potzdamer platz側の扉を出てまっすぐ、バラライカおやじを超えてこの交差点に出ると、
交差点の対角線側、habitatというホテルの裏と赤茶色の建物の間に道が見えます。
この道をまっすぐ歩けばすぐにArkadenという大きなショッピングモールがあります。
軽く滞在できるファーストフードや、REWEというドイツ最大手チェーンのスーパーも入ってますよ。
アンペルマンショップも入ってます。
またさっきの交差点をまっすぐ渡ると、ソニーセンターという近代的な建物があり、そのあたりにスターバックスやダンキンドーナツがあります。
ここのスタバはなぜかいつも店員のテンションが異様に高いです。
有名なビアホール、ホフブロイハウスもここ。終演後一杯引っ掛けるのもよし。
場所取り
立ち見の場所が一番後ろ(Stehplatz C)の場合、最前列にある肘置きのスペースがあまりないため、早めに行って場所を確保したいところ。
開場は1時間半前ですが、客席に入れるのは30分から15分前。
ボーンという鐘の音を合図に入れるようになるので、速やかに場所を確保しましょう。
ハンカチか何かを肘置きに巻いておけば大丈夫です。
乗り遅れると肘置きが使えないばかりか、群衆の後ろからしか見れなくなるため、舞台が相当観にくくなります。
また行動力のある人は、開演間際や休憩の間に、空いてる席に移動しちゃっても構いません。
こっちの人は普通に皆してます。
その代わりきちんと横の人に「Ist hier frei?(いすとひあふらい?=ここ空いてますか?」と一声かけましょう。
公演中は体力勝負。長そうな演目は覚悟しておいてください。
その他の格安席
実は立ち見席以外にもお得な席があります。
それはPodiumplatz(ポディウムプラッツ=合唱席)。ぽにアクセント。
指揮者の正面のステージ上、オケの真後ろの席です。
当たり前ですが、合唱のないプログラムのみの販売。
こちらは公演の2日前から、窓口の開いてる時間ならいつでも買えます。確か20ユーロちょっと。
観光したいし並ぶ時間がもったいない!という方や、指揮者をオケ側から見たい、オケの中で演奏を聴いてみたいという方はこちらがおすすめ。
音響的には弦楽器が少し遠く、金管もベルの都合上音が硬く聴こえ、打楽器が炸裂とあまりよろしくはありません。
席は自由席なので、陣取り合戦。
場所やタイミング次第ではベルリンフィルのYouTube動画に写れるかもしれません。
また学生席も存在します。26歳以下という条件付きなので僕は買ったことないけど…。
詳細がわかればまた追記しようと思います。
ということで
立ち見席の買い方をはじめてのおつかいレベルで徹底解説してきました。
このページ、自分が初めてのとき欲しかった…。
これでみなさんベルリンフィル、聴きまくれますね!
じゃんじゃん通っちゃってください!