外国で暮らす上でカルチャーショックはつきもの。
…ですが、僕が目にして最も衝撃を受けたものの一つが、ビールを燃料に走る車。
な… 何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何を見たのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…プリウスだとかハイエースだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
未知との遭遇
とある昼下がり、ベルリンの町中にあいつらは突如現れた。
背後からズンッズンッと響くクラブミュージックとともに高鳴る歓声。
思わず振り返ると、そこで目にしたのは
……
ん、なんだ、ちょっと疲れてるのかなおれ……
……
なんか変なんおるーーー!!!
謎の乗り物
一応車?
乗客皆で足元のペダルを漕ぎながら、ビール片手にやたら盛り上がっている。
街行く人に手を振る様はさながら凱旋パレードである。
ただ場所はソニーセンターの近くという交通量も多い大都会。
その大都会を時速10kmくらいでタラタラと走っているから、あたりは大渋滞。
交差点ではクラクションを鳴らされまくり。
しかしクラクションを鳴らされる度に
「フオオオォォォ!!!」と歓声が上がる。
控えめに言ってうざすぎる。
彼らはエブリデイがオクトーバーフェス!というようなテンションで去っていったのだった…。
謎の乗り物の正体は
ビアバイク(Bierbike)という観光向けの乗り物だったようです。
ビアバイクとは
オランダ発祥のビアカウンターで、オランダ人の好きな自転車とビールが同時に楽しめる夢の乗り物!らしいです。
ガソリンは一切不要、ビールを燃料に、多少の二酸化炭素を排出しながら進むエコな車!
考えたやつは天才的におバカだとおもう。
今ではドイツ中に広まり、人気を博しているそう。
確かに酒も飲めて、そのカロリーも消費できて、仲間と騒ぎ語り合い、その上市内観光まで出来ちゃうって、最高ですね!
ただ猛烈に酔いそうですが。
http://www.bierbike.de/ueber-das-bierbike.htmlより
乗ってる人たちはいつもめちゃくちゃ楽しそうです。
どこで会っても皆陽気で愉快。
ガンガン音楽をかけながら騒ぐ様は、その見た目のインパクトも相まって人々の注目の的。
なお9~16人乗りで、料金はベルリンでは2時間で240ユーロから。
別途ビールがリットルあたり5ユーロほど。
皆で割れば一人30ユーロくらいで乗れますね。
ちょっとやってみたい…。
公式ページはこちら。
BigBike-Berlin | BigBike Berlin
存続の危機のビアバイク
ただあれだけ交通の邪魔になってるビアバイク。
すでにデュッセルドルフでは利用に制限が設けられ、「道路は皆のもの!」と主張する運営者側と裁判中だそうです。
その制限理由は「道路は移動につかうもの」。正論すぎる。
そんなわけで
とっても愉快なビアバイク。
残念ながら日本ではまだ常設運営されてないようです。出来るとも思えませんが。
ドイツに大人数で来ることがあれば、(駆逐される前に)是非チャレンジしてみてください。