ある日ポストに一枚の手紙が入っていた。
なにこれ、ドイツポスト?
あーそういえば先日Amazonで買い物をしたんだった。
いわゆる不在配達だと気づいたものの、日本のそれとは少し違っていた…。
ゆるすぎる宅配制度
こちらで生活していて最も戸惑ったことの一つが宅配制度。
日本のAmazonのように注文したら翌日に届く!なんてことはもちろんなく、
大抵一週間程度で配達されます。
そして在宅中に宅配のお兄ちゃん(基本的に中東系か黒人)が来れば、何の問題もなく受け取れる…と思うでしょ?
甘い、甘いですメイド・イン・ジャーマニーのケーキくらい甘い。
奴ら、平気でインターホンも押さず、不在配達の伝票だけポストに入れて帰っていきやがります。
そしてここからがミソ。
不在の場合、再配達はありません。
荷物の行方
じゃあ私の荷物はいずこへ…。
可能性としては2つ。
どこに預けているかは伝票に明記されています。
・郵便局に保管
・隣人が保管
…隣人?
ドイツではなんと、不在の時はご近所さんに荷物を預けてしまうのです。
厳密に言うと、大抵の場合アパートのインターホンを片っ端から押して、最初に出てきた人にご近所の荷物もまとめて渡しちゃいます。
それぞれの家にいちいち運ぶのめんどくさいから。
つまり在宅だろうが、普通に不在扱いになること多々。
まあ気分が乗らなければ、インターホンも鳴らさずポストに不在伝票つっこむ輩もいるので、それに比べれば…。
隣人に荷物を預けて大丈夫?
初めてこの洗礼を受けた時はそりゃもう戸惑いましたよ。
僕はアパートに住んでいて、だいたい別の部屋に預けてあるんですが、名前しか書いてないんです。
何階に住んでるのかわからないから、1階からしらみつぶしに全ての部屋の表札を見て回りました。
結果、4階(日本でいう5階)。息切れました。
トラブルの種?
しかし隣人といえど、見ず知らずの他人に自分の荷物を預けるなんてちょっと抵抗がありませんか?
今のところ僕は大きなトラブルになったことはありませんが、
ご近所さんが間違って僕の荷物を開封しちゃってたことはありました。
ドイツ語の勉強のために買ったアニメのDVD。特典グッズ付き。
荷物を渡してきた姉ちゃんが少しニヤニヤしてた意味がわかりました。
あのときは死にたかった。
またある時、徒歩10分くらい離れたアパートに荷物を預けたとの連絡が。
仕方なくわざわざ取りに行ったものの、どこにも伝票に書いてある名前がない…。
まさか、と思い自分のアパートに帰って確認してみると、表札に名前がある。
しかも自室の一つ下の住人。
配達の兄ちゃん、住所間違えやがった。
もうリアル版青い鳥でしたよ。
探し物はすぐそばにある的な。
郵便局に預けてある場合
もし郵便局に預けてある場合は、不在伝票とパスポート。
これを忘れると受け取りできないので要注意です。
ちなみに郵便局の店員は8割くらいの確率でかなり態度悪いです。
これはご愛嬌なのでお気になさらず。
また最近はPackstationというサービスもあるようです。
事前登録をして、お近くのPackstation宛に荷物を送ると、代わりに預かってくれるというシステム。
普段日中家にいない人にとって、とても便利ですね!
まとめ~日本の宅配制度と比べて
運輸業において、日本ほど発達している国はありません。
Amazonさんに至っては当日お届けはもちろん、最近は注文から1時間で配達するサービスまでありますよね。
とっっても便利でありがたいのですが、その便利の裏には過酷な労働環境が隠れています。
ドイツはお届け日通りに荷物は来ないし、土日は休むし、家にいても不在伝票いれやがるし、
利用者にとって日本ほど便利とは言えませんが、働く側が全く無理する必要もありません。
日本とドイツの価値観の違いがよく見えるのが、実はこの宅配制度じゃないかなと思うんです。
もちろん極端な例ですが、
どちらが社会としてあるべき姿なのか、いつも考えさせられます。
あと最後に一つだけ言い訳させてください。
普段はアニメのDVDなんて買ってないですからね?